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【省エネ事例】冷却塔ファンのインバータ化を紹介します

冷却塔は、セントラル空調や工場の生産設備など、さまざまな施設で使用されています。
現在、冷却塔ファンのインバータ化が、省エネルギーやコスト削減の面で注目されています。

冷却塔ファンのはたらき

多くの冷却塔ファンは、冷却水温度が上昇した際に起動し、冷却水温度が下がると停止します。
そのため、写真の通り、冷却水温度は変化が激しい状態になっています。 ※青色:入口温度・水色:出口温度
セントラル空調では、冷却塔から熱源に、冷やされた冷却水が入ってきますが、
ファンの起動・停止が繰り返されていると、温度の高い水と温度の低い水が入るため、熱源の効率が下がってしまいます。
※熱源:冷温水発生機・冷凍機など

冷却水温度(インバータ未導入の冷却塔)

インバータ制御による効果

インバータを使用することで、冷却塔ファンの回転速度を自由に変化させることができます。したがって、冷却水の温度を最適化できるため、エネルギー消費量の削減につながります。
ここでは、冷却塔ファンをインバータ化することのメリットを紹介します。

①電気代の削減
インバータ化によって、冷却塔ファン自体の電気代を減らすことができます。
ファンの消費電力は、回転数の3乗に比例するといわれています。
運転時間が2倍になっても、回転数を半分にした場合、約26.3%の削減が可能です。 ※損失5%を含んだ計算

②熱源燃料費の削減
冷却水の温度が一定に近づくため、冷却塔から熱源に安定した温度の冷却水が入ります。
これにより、熱源のエネルギー消費量を削減し、運用コストの低減に寄与します。

③水道代の削減
蒸発などにより冷却塔内の水が減ると、新しい冷却水を補充する必要があります。
インバータ制御により、冷却水温度が安定することで、無駄な蒸発を減らすことができます。

補助金利用

冷却塔ファンのインバータ化は、補助金の対象となることがあり、初期費用の軽減が可能です。
WEBPRO未評価技術15項目にも選ばれており、注目度が高まっています。

【令和6年度補助金実績(一部)】
①一般社団法人環境共創イニシアチブ「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業」
②環境省・SERA一般社団法人静岡県環境資源協会「令和6年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金」

まとめ

インバータは省エネルギーによる社会貢献や、コスト削減に有効です。冷却塔ファンのインバータ化については、補助金を活用することで、経済的なメリットも享受することが可能です。

インバータを用いた省エネ技術は、冷却塔ファンだけではなく、セントラル空調の搬送用ポンプや、空調機などにも活用できます。
施設ごとに省エネルギーの設計を行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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